インプラント治療時に起こりうるトラブルとは?
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カテゴリ: 歯科コラム 虫歯・歯周病ケア

前回はインプラントのメリット・デメリットについてご紹介しましたが、今回は起こりうるトラブルについても詳しくご案内します。
正しい知識を知ってご自分に合う治療方法を選んでいただければと思います。
代表的なトラブル
腫れや内出血が引かない
インプラント手術は外科的な処置です。
あごの骨にインプラント体といわれるボルトを埋め込んで固定しますので、まれに血管を傷つけ、内出血やあざができる場合があります。約3日間(48時間)をピークに最も腫れるといわれています。腫れ、内出血は時間とともによくなっていきます。
神経を損傷してしまうことがある
下の奥歯にインプラントを埋入する場合、しっかりとした骨の量がないと、下顎管という神経や血管の通った管に距離が近くなります。治療時に下顎神経の周囲の骨にダメージが加わると、神経が麻痺し下顎の先や下唇が痺れてくることがあります。下顎神経が走っている位置や、その周囲の骨の厚みは人それぞれ異なります。インプラントを埋め込むにあたって、最も気をつけないといけないことの一つです。
歯周病などによって著しい骨吸収が起きている場合、骨の量が足りないケースがありますので注意が必要となります。
当院ではインプラントを希望する全ての患者さんのCTを撮り、血管や神経の位置関係を確認いたしますので安心して手術を受けることができます。
顎の骨とうまく結合しない
顎の骨とうまく結合しない場合、いくつかの原因が考えられます。
・初期固定の不足(固定が甘い)
・骨幅、骨密度の不足
・免荷期間の問題(インプラント体と顎骨が結合するまでの期間のこと)
骨とインプラントがうまく結合しないと、せっかく埋め込んだインプラントが抜けてしまう原因にもなります。
当院では審査診断をきちんと行い、このようなことがないように対応しております。

インプラント治療後に起こりうるトラブルとは?
術後もブラッシングが甘かったり、メンテナンスなどの通院を怠ると、さまざまなトラブルの元になってしまいます。
インプラントがグラグラする
インプラントの上部構造の装着の仕方には2種類あり、対応が異なります。
①セメントでくっつけるタイプ(セメントリテイン)
②ネジで止めるタイプ(スクリューリテイン)
何かしらの原因がある場合、上部構造物がグラグラして回ることがあります。放置していると、ネジが曲がる、インプラントの内部構造に傷がつき、中ネジが折れてしまう恐れもあります。

上部構造物が欠けた
歯や被せ物が欠けることをチッピングと言います。
最新のインプラントではジルコニアというセラミック素材がインプラントの上部構造に使われるようなっていますが、従来の方法では、金属の上に白い材料を盛っているものが多く素材として使われていました。白い部分が欠けて内面の金属が見えてしまう場合があります。また、噛み合わせの高さが合わない、舌を傷つける、見た目が悪くなるなどの問題が起きます。
歯茎が腫れた(インプラント周囲粘膜炎)
インプラント周囲粘膜炎とは、インプラント周囲炎の一種で、骨吸収が始まる前段階です。
いくつか理由が考えられますので、悪化しないよう放置せずにご相談ください。
インプラント周囲炎
インプラント周囲炎とは、レントゲンにてインプラント周囲に骨吸収が認められ、炎症反応がある状態を指します。
放置していると骨吸収が悪化し、インプラントの除去、あるいは抜けてしまうというトラブルに繋がります。歯茎が黒く見える、インプラントが長くなった、歯ぐきが下がった気がするという症状も、インプラント周囲炎によって歯茎が薄くなっている可能性があります。早期発見ができれば、対処できるものもありますので早めにご相談ください。
インプラントの長持ちとトラブル回避にはメンテナンスが欠かせません
歯科医院では超音波を使って清掃することができ、細菌を減らすプロフェッショナルを行えます。ご自身でのブラッシングだけでなく、定期的に通院していただくことによりインプラントを長く使っていただくことができます。
当院では術後のメンテナンスで、必要に応じてレントゲンも撮って調べます。
骨の状況や、噛み合わせ、歯肉の状態、磨き残しや欠けがないか、ネジはゆるんでいないかなど、細部にわたってチェックしますので、今回ご説明したさまざまなトラブルを未然に防ぐことができます。

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