矯正中でも歯のクリーニングは必要？虫歯・歯周病を防ぐための習慣
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こんにちは、浦和もちまる歯科・矯正歯科クリニックです✿
矯正治療中は歯並びの改善に意識が向きがちですが、実は「クリーニング」の重要性がさらに高まる時期でもあります。矯正装置を装着していると、お口の中の清掃が難しくなり、虫歯や歯周病のリスクが通常よりも高くなるのです。
特にワイヤー矯正やマウスピース型矯正など、装置の種類によってもケアの方法は異なります。この記事では、矯正治療中に歯のクリーニングが必要な理由と、虫歯や歯周病を防ぐための正しい習慣、自費診療によるクリーニングのメリットについて詳しくご紹介します！
目次
▼矯正中もクリーニングは必要です
矯正中は、普段以上にクリーニングの必要性が高まります。それは以下のような理由からです。
◎装置がプラークのたまり場になる
矯正装置、特にワイヤー矯正で使用されるブラケットやアーチワイヤーは、歯の表面に複雑な凹凸を形成します。この構造的な特徴により、食べかすやプラーク（歯垢）が付着しやすくなり、通常の歯みがきだけでは除去しきれないことが多くなります。プラークは、細菌とその代謝産物からなるバイオフィルムであり、放置されると酸を産生して歯の表面を脱灰し、虫歯の初期病変（ホワイトスポット）を引き起こします。
さらに、プラークが歯肉縁下に及ぶと、炎症を引き起こして歯肉炎や歯周炎に進行する恐れもあります。矯正治療中は、これらのリスクが通常よりも顕著になるため、より一層のプラークコントロールが重要です。
◎矯正中は磨き残しが増える
矯正器具の装着により、歯ブラシの毛先が歯面や歯と歯の間、歯と装置のすき間などに届きにくくなります。特に、上顎前歯の裏側や奥歯の遠心面（奥側）は、器具が視界や動作を妨げるため、清掃が不十分になりやすい部位です。また、利き手やみがき方の癖によって、清掃の偏りも生じやすくなります。
こうした“死角”にプラークが蓄積すると、虫歯や歯周病のリスクがさらに高まります。矯正中の歯みがきでは、矯正専用の歯ブラシやタフトブラシ、歯間ブラシなどを使って清掃を徹底することが推奨されますが、セルフケアだけでは限界があるのも事実です。だからこそ、歯科医院での定期的なプロフェッショナルクリーニングが、矯正治療を安全に進めるための不可欠なサポートとなります。
◎虫歯や歯周病は矯正の妨げになることも
矯正中に虫歯や歯周病が進行すると、治療計画に深刻な支障をきたすことがあります。例えば、虫歯が進行して神経に達した場合、根管治療（歯の神経の治療）が必要になり、その間は矯正装置の調整が制限されることもあります。また、歯周病によって歯槽骨が吸収すると、歯の動揺が強くなり、矯正力に耐えられなくなる可能性もあります。
このような状況では、矯正装置の一時撤去や計画の見直しが必要となり、結果的に治療期間が延びる原因となります。さらに、炎症のある歯茎の状態で矯正力を加えると、歯周組織に過度なダメージを与えるリスクがあり、最悪の場合は歯の喪失にもつながりかねません。したがって、矯正治療中であっても、口腔内の健康を維持することは治療の成功に直結する極めて重要な要素です。
▼矯正中の虫歯・歯周病予防につながる習慣
◎丁寧な歯みがきと補助清掃具の活用
矯正治療中は、普段以上に丁寧な歯みがきが求められます。歯ブラシは毛先の細い矯正用のものを使用し、歯と装置の間をしっかりと清掃することが大切です。加えて、歯間ブラシやデンタルフロス、タフトブラシなどの補助清掃具を併用すると、より確実にプラークを取り除けます。
◎マウスウォッシュの併用
殺菌作用のあるマウスウォッシュの使用も、矯正中には効果的です。とくに歯茎の炎症や歯周病予防に有用で、毎日のセルフケアを補助してくれます。ただし、アルコール成分が含まれているものは刺激が強い場合があるため、低刺激のものを選びましょう。
◎食後すぐのうがい・歯みがき
食後すぐにうがいをすることで、装置に付着した食べかすをある程度洗い流せます。特に外出時など、すぐに歯みがきができない状況でも、うがいだけでもしておくと清潔さを保ちやすくなります。
◎規則正しい通院とクリーニング
矯正治療中は、矯正の調整に加えて定期的な歯のクリーニングが不可欠です。1～3ヶ月ごとのクリーニングを習慣にすることで、虫歯や歯周病の早期発見・予防につながります。歯科医院でのクリーニングは、セルフケアでは届かない部分まできれいにしてくれます。
▼矯正中のクリーニングは自費診療？
矯正中のクリーニングを自費と保険のどちらにすべきか迷う方も多いかと思います。
◎保険診療のクリーニングとの違い
保険診療で行われる歯のクリーニングは、主に歯周病の治療および予防を目的としたスケーリング（歯石除去）やルートプレーニング（歯根の滑沢化）が中心です。これらは、歯周基本治療の一環として厚生労働省により定められており、炎症を引き起こす歯石やプラークを除去することに重点が置かれています。保険のルール上、審美目的の施術や矯正装置に対する対応は含まれていません。
一方、自費診療で行うクリーニングには、PMTC（プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング）やエアフローなど、専門機器を用いた高精度な清掃が含まれます。これは歯科衛生士が専用の器具と研磨ペーストを用いて、バイオフィルム・ステイン（茶渋やヤニ）・歯垢・歯石などを総合的に取り除くものです。また、仕上げにフッ素を塗布することで再石灰化を促進し、虫歯リスクを低減する処置も可能です。
◎自費クリーニングが矯正中に適している理由
矯正治療中は、装置が口腔内に多くの清掃困難部位を生じさせ、従来のブラッシングだけでは対応しきれないことが少なくありません。たとえば、ブラケットの周囲やワイヤーの下、バンドと歯の間などにはプラークや食渣が残りやすく、放置すると初期虫歯や歯肉炎の原因になります。
自費によるクリーニングでは、これらの部位に対して超音波スケーラーや細径ノズルのジェット洗浄、タフトブラシ、ラバーカップなど、精密な器具を用いて丁寧に清掃を行います。さらに、PMTCでは歯面に残ったバイオフィルムを破壊し、再付着を防ぐ研磨も実施され、単なる「掃除」にとどまらない医療的ケアが提供されます。
また、矯正装置にステインが付着すると審美的にも目立ちやすくなりますが、自費クリーニングではこうした着色の除去も対応可能です。さらに、フッ素や抗菌性のあるジェルを用いた処置によって、矯正中の虫歯リスクを科学的に低下させることが可能です。
◎保険と自費を上手に組み合わせる
すべてのクリーニングを自費に切り替える必要はありません。例えば、歯周ポケットの深さに異常が見られる場合や、歯肉に炎症反応が確認される場合は、保険診療に基づいたスケーリングやルートプレーニングで病的要因にアプローチすることが第一選択です。
そのうえで、矯正治療中の審美的・予防的観点から、自費による補完的なケア（PMTCやステイン除去、フッ素塗布など）を定期的に組み合わせることで、よりバランスの取れた口腔管理が可能になります。特に、リスク部位の早期発見や予防処置を目的とした「メインテナンス型クリーニング」は、治療計画を滞りなく進めるうえでも有効です。
▼まとめ
矯正治療中は、歯並びの改善だけでなく、お口全体の健康を守る意識も非常に重要です。装置が原因で汚れがたまりやすくなり、虫歯や歯周病のリスクが高まるため、歯のクリーニングは欠かせません。毎日の丁寧なセルフケアに加えて、定期的な歯科医院でのプロフェッショナルクリーニングを受けることで、治療の効果を最大限に引き出すことができます。保険と自費のクリーニングを上手に使い分けることも、矯正中の口腔管理において大切なポイントです。
浦和もちまる歯科・矯正歯科クリニックでは、患者さまお一人おひとりの矯正治療に合わせた口腔ケアをご提案しています。矯正とクリーニング、どちらも大切にしながら、健康で美しい歯並びを目指しましょう🌸
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