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親知らずの虫歯、放置するとどうなる?抜歯リスクと後悔しない判断基準

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カテゴリ: インプラント スタッフの日常 スタッフブログ 歯科コラム 虫歯・歯周病ケア

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こんにちは、浦和もちまる歯科・矯正歯科クリニックです✿

親知らずは20代前後に生えてくることが多く、歯列の一番奥に位置するため、清掃が難しく虫歯や歯周病のリスクが非常に高い歯です。しかし「痛みがないから」と放置されやすいのも事実です。

 

親知らずの虫歯を放置するとどんな問題が起きるのか、抜歯に伴うリスクや、後悔しないための治療判断基準はどう考えるべきか、医学的な視点から詳しく解説していきます。特に患者さまやお子さまにとって重要なのは、正しい情報に基づき適切なタイミングで行動することです。この記事を通じて、親知らずのリスクを正しく理解し、後悔しない選択をしていただければ幸いです。

 

 

▼親知らずの虫歯を放置すると何が起こる?

 

はじめに、親知らずの虫歯を放置することで起こることを解説します。

 

【痛みや腫れが広がる】

 

親知らずは歯列の最奥にあるため、歯ブラシやデンタルフロスが届きにくく、歯垢や食べかすが溜まりやすい場所です。この状態を放置すると、虫歯や歯周病が進行し、炎症を伴う智歯周囲炎(ちししゅういえん)を引き起こします。智歯周囲炎は親知らず周囲の歯茎が腫れ、膿がたまり、ズキズキとした痛みや、口を開けにくくなる開口障害を伴うことがあります。症状が進行すると、物を噛む、話すといった日常動作が困難になるほか、痛み止めの薬が効かないケースも増えます。また、親知らずの虫歯が歯髄(しずい=歯の神経)に達すれば、強い痛みだけでなく、歯髄炎から歯根膜炎、さらには顎骨骨髄炎(がっこつこつずいえん)といった深刻な骨の感染症に発展するリスクもあります。

 

【周囲の歯に悪影響を与える】

 

親知らずの虫歯を放置すると、その隣の第二大臼歯に虫歯が波及することがあります。第二大臼歯は噛み合わせの中核を担う歯で、これが失われると噛む力のバランスが崩れ、他の歯が倒れ込んだり、上下の歯が過剰に伸びてきたりする「歯の挺出(ていしゅつ)」が起こりやすくなります。また、咬合(こうごう=噛み合わせ)の不調和は顎関節症や慢性的な頭痛、肩こりの原因にもなり、口腔内だけにとどまらない問題を引き起こします。さらに、第二大臼歯の根尖(歯の根の先端)が感染すると、根尖病巣(こんせんびょうそう)が形成され、顎の骨や周囲の組織に炎症が波及するケースもあります。

 

【全身の健康への悪影響】

 

近年の研究では、慢性の歯周病や口腔内感染が全身疾患に関連することがわかってきています。親知らずの周囲は慢性的な炎症状態に陥りやすく、放置された虫歯や智歯周囲炎の病巣から細菌が血流に乗って全身をめぐると、心内膜炎、動脈硬化、糖尿病の悪化、さらには脳卒中や早産のリスクを高めることが指摘されています。特に免疫力が低下している患者さま、お子さま、高齢者は、局所感染が全身に影響する可能性が高いため、親知らずの問題を軽視することは危険です。

 

 

▼親知らずの抜歯に伴うリスクは?

 

親知らずの虫歯を放置して、抜歯を余儀なくされると、以下のリスクを伴う点に注意が必要です。

 

【抜歯後の腫れ・痛み・出血】

 

親知らずの抜歯、特に下顎の骨に完全または部分的に埋まっている「埋伏智歯(まいふくちし)」の場合、単純な抜歯ではなく、歯肉切開や骨削除といった外科的手技が必要になります。このため、術後には炎症反応による腫脹(しゅちょう:腫れ)や疼痛(とうつう:痛み)、少量の出血が生じることが一般的です。

 

炎症は術後48〜72時間でピークに達し、その後は徐々に改善していくのが通常の経過です。術後管理では、冷却(アイシング)による血管収縮効果を活用した腫れの抑制、抗炎症薬や鎮痛薬の内服、血栓形成を促進するための安静が重要です。過度な運動や長時間の入浴、飲酒、喫煙は血流を増加させ、出血や腫れを悪化させる可能性があるため避けるべきです。

 

【神経麻痺のリスク】

 

下顎の親知らずは、下顎骨内を走行する「下歯槽神経(かしそうしんけい)」や、舌側の「舌神経」と非常に近接している場合があります。これらの神経は感覚神経であり、損傷や圧迫が生じると下唇やオトガイ部(顎先)、舌のしびれ、感覚鈍麻(どんま:感覚が鈍くなる状態)が起こる可能性があります。神経損傷は直接的(器具接触や骨削除時)または間接的(術後の腫れや出血による圧迫)に生じ得ますが、多くは一過性で、3〜6か月以内に自然回復することが多いとされています。一方で、永久的な知覚異常が残るリスクもゼロではなく、術前にCT画像を用いて神経の走行を三次元的に把握し、慎重な術式選択を行うことが極めて重要です。

 

【副鼻腔への影響】

 

上顎の親知らずは、上顎洞(じょうがくどう:副鼻腔の一種)の底部と隣接していることがあります。抜歯時に上顎洞底が穿孔(せんこう:穴が開くこと)されると、「口腔鼻腔瘻(こうくうびくうろう)」という、口腔と鼻腔が交通する病態が生じることがあります。小さな穿孔であれば自然閉鎖が期待できますが、大きなものは感染源となり、慢性副鼻腔炎(蓄膿症)の原因となる場合があります。このようなリスクを予測するため、術前にはパノラマレントゲンやCTスキャンで骨の厚みや歯根の副鼻腔突出状況を評価し、必要に応じて穿孔予防のための術式変更や術後の縫合を行います。また、術後は鼻を強くかむ行為やストローの使用など、陰圧を生じる行為は避けるよう指導されます。

 

 

まとめ

 

▼親知らずの治療で後悔しないための判断基準

 

最後に、親知らずの虫歯や治療で後悔しないため、歯科を受診する判断基準について解説します。

 

【虫歯や痛みがあれば早急に受診】

 

親知らずの虫歯や痛み、腫れを放置しても自然に治ることはありません。初期症状の段階であれば、早期治療により周囲の歯や骨への影響を最小限に抑えることが可能です。定期的な歯科検診で、親知らずの状態をチェックしてもらうことも重要です。

 

【虫歯になる前の予防的抜歯も検討】

 

虫歯になっていない埋伏親知らずでも、将来的に問題を引き起こすと判断される場合(例えば矯正治療の妨げになる場合、歯列に圧力をかけている場合など)は、予防的な抜歯が勧められます。特に若年層では骨が柔らかく、回復も早いため、抜歯の負担が少なく済む利点があります。

 

【自己判断ではなく歯科医師と相談】

 

親知らずの処置は「抜く・残す」の二択ではありません。位置、形態、周囲組織の状態、全身疾患の有無など、総合的に評価して治療方針が決定されます。ネット上の情報や口コミに惑わされず、信頼できる歯科医院で詳しく相談し、個別のリスクとメリットを理解することが大切です。患者さまが納得のいく判断をできるよう、当院では丁寧なカウンセリングを心がけています。

 

▼まとめ

 

親知らずの虫歯を放置すると、局所的な痛みや腫れだけでなく、周囲の歯への悪影響、さらには全身疾患のリスクまで及ぶ可能性があります。一方で、親知らずの抜歯には腫れや痛み、まれに神経麻痺などのリスクも伴うため、慎重な判断が必要です。後悔しないためには、自己判断を避け、歯科医師による正確な診断と相談を受けることが重要です。

浦和もちまる歯科・矯正歯科クリニックでは、患者さま一人ひとりに寄り添った診療を行い、安全で安心な治療をご提供しています。親知らずのことでお悩みの患者さまは、ぜひ当院までお気軽にご相談ください。

 

 

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