【子どもの歯周病】小児歯周疾患の原因と種類別の治療方法を解説します | 浦和もちまる歯科・矯正歯科クリニック

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【子どもの歯周病】小児歯周疾患の原因と種類別の治療方法を解説します

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カテゴリ: 小児歯科 歯科コラム 虫歯・歯周病ケア

こんにちは。

節分も終わり、そろそろ春らしいあたたかさを感じたいところですが

まだまだ寒波の影響でしばらく厳しい寒さが続きそうです。

インフルエンザも大流行しておりますので日々の予防をしっかりおこないたいものです。

皆様うがい・手洗いをおこない、感染を防ぎましょう!

 

さて、歯周疾患といえば大人がかかる疾患のイメージを皆様もっているのではないでしょうか?

小児の歯周疾患は歯周炎が多いのですが、この時期に治療しないで放置してしまうとやがて歯周炎に進行してしまうことがあります。また、ごく一部でありますがすでに歯周炎に罹患している場合もあります。

大事に至らないよう早期発見、早期治療をすることが重要となります。

 

~小児の歯周疾患の原因~

小児の歯周疾患は、大人のような歯槽骨の破壊を伴う重度の歯周炎というのはごくごく少なく、歯肉炎の場合がほとんどです。しかし、このような歯周炎を長期間放置してしまうと、歯肉炎→歯周炎に発展してしまう危険性があります。歯周疾患は成人病であると考えられやすいですが、その源は小児期の歯周炎である場合が実はきわめて多く、とくに成人前期(20~30歳)における高度の歯周炎は、ほとんどすべて小児期の歯肉炎や初期の歯周炎が進行し、歯槽骨と歯根膜を破壊したものと考えられます。小児の歯周炎の罹患率は高く、歯肉炎の予防と早期治療をすることが歯周炎を防ぐうえで大切です。

また、小児の歯周疾患のほとんどはプラークが初発因子であり、さらに歯列不正・口呼吸などの局所因子や小児期の特徴である歯の萌出、永久歯との交換、顎、顔面の発育などが影響します。

 

~小児の歯肉炎とその治療方法~

先に述べたとおり、小児の歯周疾患の多くは歯肉炎です。そしてその初発因子は成人と同じく歯頸部に付着したプラーク細菌です。この初発の歯肉炎に種々の修飾因子が関与して、慢性歯肉炎となります。

小児に多い局所因子には次のようなものがあります。

①軟らかい食物と口腔清掃不良

②歯の萌出

③口呼吸

④口唇小帯と付着歯肉の異常

⑤歯列不正

⑥食片圧入

⑦矯正装置

さらに、数としては少ないですが全身性因子が強く関与する場合があります。全身性因子としては、薬物服用、高度の熱性疾患(麻疹、インフルエンザなど)、若年性糖尿病、血液疾患などがあります。

 

~歯肉炎の種類別、治療方法~

「単純性歯肉炎」

最も多くみられるもので、口腔清掃不良で多量のプラーク付着が原因となります。ブラッシング指導の徹底とスケーリングとで治癒していきます。

「増殖性歯肉炎」

炎症により歯肉組織が増殖したもので、小児は成人よりも発生しやすいです。単純性歯肉炎に口呼吸や矯正用バンドなどの人工物、さらにはフェニトイン服用などの修飾因子が加わると発現します。フェニトインはてんかんの治療薬で、小児期に副作用として増殖性歯肉炎が生じやすくなります。治療方法はブラッシングの徹底とスケーリングが重要で、ほかの修飾因子の除去もおこなう必要があります。必要な場合には歯肉切除術、歯肉形成術を併用します。

「萌出の歯肉炎」

歯の萌出が直接の原因ではないが、萌出途上では対合歯との咬合接触がないため咀嚼による自浄作用が少なく、プラークが堆積しやすくなります。また、萌出中はエナメル上皮が歯肉の内縁上皮となってエナメル質と接触しており、上皮付着の部分が広く、これが歯面から剥離して深いポケットの状態になっている場合もあり、炎症が生じやすくなります。軟らかめの歯ブラシを用いて、ていねいなブラッシングで治療していきます。

「思春期の歯肉炎」

思春期(11~15歳)にみられる歯肉炎で、一般に増殖を伴い、女子に多いのが特徴です。幼児期に単純性歯肉炎だったものが、この時期になると増殖傾向を示すようです。女性ホルモンが関係しているのでは?といわれていますが、プラークと歯肉縁下歯石や口呼吸などが初発因子と修飾因子になっていることが多く、治療法はこれらの原因除去となります。

「急性ヘルペス性歯肉炎・口内炎」

これは、単純ヘルペスウィルスに感染することによって発症する急性歯肉炎で、全身の発熱を伴い、口腔粘膜にも広がり、口内炎となることが多い。さらに、ほかの細菌が二次的に感染して症状が複雑になることがあります。一般に乳幼児に最も多く(3歳前後が最高)、ついで学童期の子どもに発生する(成人も発症することがあります)。また、秋から冬にかけて発病率が高くなります。

歯肉全体に紅斑性の発赤の強い炎症が生じ、小水疱が形成され、この水泡が破れて、ほぼ同じ円形の潰瘍が生じます。歯肉以外に頬や口唇の粘膜にも病変がおよび、接触痛も強く、食事が困難になることがあります。伝染性で7~10日で自然治癒しますが、口腔清掃、抗生物質の投与なども治療法としてはあります。

 

このように様々な歯肉炎がありますが、大切なのは日々の歯磨きで口腔内を清潔に保つことです。

ご心配な症状がある方はお早目の受診をおすすめ致します。

浦和で小児歯科をお探しの方は、浦和もちまる歯科・矯正歯科クリニックまでお気軽にご連絡下さいませ。

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