転倒して歯をぶつけたら・・・

投稿日： 2024年10月2日

カテゴリ：小児歯科

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こんにちは、浦和もちまる歯科クリニックです。

本日は歯のケガ（外傷）についてのお話になります。

夏から秋にかけて多いのがお子さんの転倒、ケガ、事故になります。この季節はケガにより歯が折れたり歯が抜けることがあります。そうなってしまった時の対処の仕方によって大切な歯を残せるかどうかが大きく変わってきます。

いざという時のために歯の外傷の種類と対処法について知っておきましょう。

歯がかけた（歯の破折）

転倒や衝突により強い衝撃を受けると、歯が欠けてしまいます。

欠けた歯が軽度な場合は、痛みなどの症状は出にくく、神経（歯髄）や歯肉への影響も少ないことが多いのですが、欠けた部分から歯髄が感染を起こしたり、あとで歯の変色や歯肉の腫れが生じる可能性もあります。

緊急性はありませんが、歯医者さんを受診して詰めたり、かぶせたりという処置をするとともに、しばらくは経過をみる必要があります。

歯がグラグラになった（動揺、根っこの破折）

歯を強打したことにより歯がグラグラと動いたり、周りの歯肉から出血することもよくみられます。

歯の動揺は、歯を支える骨の部分がダメージを受けた場合に起こりやすいのですが、場合によっては歯の根が折れた（根っこの破折）場合にもグラグラになります。

まずは、レントゲン写真を撮って、根っこの状態（歯根破折の有無）や周りの骨の状態（歯槽骨骨折の有無）を確認する必要があります。
動揺が軽度な場合は、受傷した歯をできるだけ安静にして様子をみますが、明らかな動揺がみられる場合は、両脇の歯と固定して安静を図ります。

歯の位置がずれた、歯ぐきに埋もれた

乳歯や生えたての永久歯の場合、外傷による歯の位置のずれや歯のめり込みが比較的多くみられます。

治療としては、歯を元の位置に戻し、両脇の歯と連結して安静を図り固定、歯の周りの組織の回復を待ちます。

一方、低年齢児の乳歯や生えたての永久歯がめり込んだ場合は、根っこがまだ未完成なため自然と再び生えてくることが期待できるので、元の位置まで戻さずに様子をみることもあります。
また、乳歯の位置がずれたり、めり込むことで、乳歯の下で育っている永久歯に影響が出ることもあります。永久歯の生える方向や、歯の形・色などに影響が出る可能性があるので、永久歯への生え替わりまで定期的にチェックを受けることが望まれます。

歯が抜けてなくなった

歯が抜け落ちた場合、条件がよければ再植が試みられます。

受傷から歯医者さんを受診するまでの時間が短く、歯の周りの組織の損傷が軽度で、脱落した歯の保存状態がよいほど、予後も良好になることが期待されます。かみ合わせを確認しながら、脱落した歯を元の位置に戻して、固定を行います。歯肉からの出血が多い場合は縫合を行い、止血を図ります。固定は通常２～６週間くらい行うこともあります。