【歯が痛い】神経の痛みを緩和する3種類の方法
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カテゴリ: 歯科コラム
トリートメントコーディネーターの仲村です。
多くの方が、歯の痛みや、歯の治療を一度は感じたり、治療の経験がおありかと思います。
そういった際、歯医者で治療を受けるのですが、実際どんな処置を施されているのかまでは
中々わからない、ということがほとんどかと思います。
そこで、本日はその方法について少しずつお話させていただければと思います。
歯の神経の痛みの緩和と処置の方法
①精神的除痛法
心理療法のみで、歯の痛みが除痛されることは稀です。
催眠療法は有効な方法であるとされていますが、患者さんが朦朧としているときに歯科治療を行うので、十分な配慮を必要となります。
特別な心理療法を施さなくても、近代的な医療設備や建物、そして室内装飾や歯科医師、衛生士などの患者に対して、過度の緊張や不安を与えると、痛みの増幅の原因となるのは事実です。
その反対もまた然りです。
昔も今も同じですが、室内音楽を流したり、治療室を明るい雰囲気にしたりして、患者さんの気持ちをリラックスさせ、より良い治療ができるように努力しています。
ですが、人間の心理は複雑で、過度の緊張により、痛みが突然起きても良い状態にある場合でも、痛みを訴えないこともあります。
移り気な人の心には計り知れないものもあります。
日々の診療で最も多く遭遇する疾患の中に歯頸部象牙質知覚過敏症という疾患があります。
この疾患は軽度のもから重度なものまでありますが、軽度の症例では、患部に指を数分接触させただけで消失してしまうこともあります。
これは、プラセボ効果と呼ばれています。
②貼薬剤による方法
歯の神経の痛みを止める方法として、疼痛性麻痺剤を塗布する方法があります。
この方法は、不確実なことが多く、収歛剤や腐蝕剤を象牙質の知覚過敏部に貼布すると、塗布された部位の表層に保護層が形成され、刺激の伝達が阻止されたり、塗布した薬剤が象牙細管を通過して歯髄表層に達して、その部の神経線維に障害を与えて興奮性を低下あるいは停止させたり、または刺激物質を表層あるいは象牙細管内で中和して、痛みの発生を阻止するのではないかと考えられています。
薬剤としては、アルカリの炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、金属塩の硝酸銀、塩化亜鉛、フッ化ナトリウム、塩化ストロンチウム、さらにフェノール類として、ユージノール、クロロフェノール、フェノールメントール、フェノールなどを列記することができます。
窩洞の歯髄までの残存象牙質量によっては、歯の神経に不可逆の損傷を与えることになります。
とくに、フェノール系の薬剤の中でも、フェノール単味やクロロフェノールの使用に際しては、とくに注意が必要です。
ですが、同じフェノール系ではありますが、従来よりユージノールは、優れた歯髄の鎮痛消炎効果があり、臨床的には安心して使用されています。
ユージノールは、通常、酸化亜鉛ユージノールセメントとして外来刺激より、歯の神経を保護し、歯の神経の消炎、鎮痛をはかり、歯髄表層部神経線維と中枢の神経細胞の異常興奮性を鎮静させることによって痛みを少なくすると言われています。
このような除痛法を生物学的除痛法といいます。
近年、このユージノールについて、組織刺激性があり、問題視されるようになってきていますが、これに代わりうる優れた薬剤は発見されていません。
③寒冷麻酔法
理学的除痛法の1つです。
約、3~5℃の低音になると、痛覚が鈍麻されて物理的刺激を加えても痛みを感じにくくなることを利用した方法です。よく知られているように、零下何十度となると、外気に接触する皮膚は凍傷となり、始めは激痛であるが、次第に組織が凍結されていくと、外部より刺激をしても痛みを感じなくなる。余談ですが、凍傷は組織の中でも、神経組織や筋肉組織に対して、とくに傷害が強く、全身的なものと、局所的なものとに分類され、全身凍傷では、次第に昏睡状態となり、死に至るが、局所の凍傷は痛みを伴い、患部の知覚は失われ、周辺部に広がるにしたがって痛みは激しくなる。
患部は暗赤色となり、しこりとなります。
組織は壊死しているために除去を余儀なくされます。
歯の場合には、象牙細管内に象牙芽細胞の突起や、神経線維の終末部などの軟組織がはいっているが、成分の殆ど硬組織であるために、冷却しようと思えばかなりの温度まで下げることができる。しかし、臨床試験によると、理論の通りにはいきません、窩洞形成の場合は、熱が起こることや注水下で行うことが大きな問題のようです。窩洞形成ではなく、う蝕象牙質の除去では、う窩の表面が凍結すると、2~5分間は除痛効果が得られますが、寒冷麻酔開始時は痛みを伴います。
また、最表層部のみの除痛しか期待できず、実用化は困難なようです。
冷却物質としては、氷、エチルクロライド(-32℃)、液化炭酸ガス(-56℃~-84℃)、液体窒素などがあります。
氷を除いて、噴射口部はマイナス何十度というかなりの低音となるので、粘膜や窩洞に吹き付ける場合には、15,20,30cm、あるいはそれ以上の距離から吹き付けるなど注意を払う必要があります。
また、噴霧の際は、関係のない部位を損傷しないように注意が必要です。
患部の処置の目的は達成されましたが、健康な部位に損傷が起きたのでは、真の治療とは言い難くなってしまいます。
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