【噛み合わせ】指しゃぶりが不正咬合の原因?口腔習癖の種類について解説 | 浦和もちまる歯科・矯正歯科クリニック

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【噛み合わせ】指しゃぶりが不正咬合の原因?口腔習癖の種類について解説

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カテゴリ: 小児歯科 歯科コラム 歯科矯正

不正咬合とは上下の歯のかみ合わせの問題です。これらの原因には遺伝が関連することもありますが、

生まれつき(先天性)の問題と、成長発育の過程やそれ以降(後天的)に出現する問題によるものとが

あります。

具体的には、個々の歯やその他の組織自体の大きさや形の問題、またはそれらが存在する場所が不良である

とい問題があります。さらにはそれらに加えて歯が生える顎骨自体の大きさや上下顎の相互の位置関係に

よる、いわば土台の問題などが組み合わさって不正咬合が起きると知られています。

ところが別に、歯や顎などに力となって作用する口腔周囲の軟組織の状態、

さらにはその動きやある行為などが不正咬合と関連することがあります。

歯や顎などに影響を与えて不正咬合に関与する好ましくない習慣的な行為を「口腔習癖」といいます。

指しゃぶりや頬杖などが有名ですね。

「口腔習癖」は成長期の子ども(ときには大人にも)にしばしばみられますが、習癖があるからといって

必ず不正咬合につながるというわけではありません。時として歯並び、かみ合わせ、顎の成長、顔つき

にまで影響することがあります。また、これは咀嚼、嚥下、発音などとも関連しますので、これらに

関する正しい知識をもつことは、矯正治療だけではなく、成人も含めた歯科全般における保健士道んいおいても重要なことです。

 

不正咬合の原因

○遺伝

○環境因子

先天的=歯の数の異常

好天的=歯の早期喪失

軟組織の器質的問題

口腔習癖

口腔習癖が影響すること

○開咬(前歯がかみ合わない)

○上顎前突(出っ歯)

○上顎歯列弓の狭窄

○反対咬合(受け口)

○交叉咬合

○空隙歯列

○口元の突出感

○アデノイド顔貌

○表情

○咀嚼、嚥下障害

○発音障害、入れ歯(床義歯)の不安定、歯の病的移動など

 

口腔習癖が及ぼす影響

口腔習癖によって起こりうる影響です。

1~6つ目までは不正咬合の種類です。上述のとおりすべての不正咬合の

原因が口腔習癖だけにあるわけではありませんが、不正咬合の治療と治療後の安定のために、

口腔習癖の有無についてあらかじめ検査することは必須です。

7つ目以降は不正咬合以外への影響ですが、「口元の突出感」については、おもに

上顎前突(出っ歯)によるものですが、この「口元の突出感」など口元の審美的な改善は患者さんが

矯正治療を希望する主訴として少なくないことは知っておくべきです。また、これによって

「口唇閉鎖不全を」呈していれば健康にも影響しますので、医療としてこれを改善することは必要です。

さて、矯正治療では、このような前歯を後退(引っ込めること)させることで、かみ合わせと突出した口元を改善することが可能ですが、この前歯が前へ飛び出した原因に、後述する指しゃぶりや舌突出癖などの

「口腔習癖」が関与することがあります。この場合には原因となっている「口腔習癖」を取り除くことが

重要です。

「アデノイド顔貌」の「アデノイド」とは、のどの上咽頭(鼻の奥から口の奥との間)の部分にある

リンパ組織の咽頭扁桃のことですが、これが特に大きくなる症状(咽頭扁桃肥大症)を指す場合もあります。この咽頭扁桃は、一般的に幼児期のときには生理的に大きく、5歳頃をピークにしてだんだん小さくなっていきますが、肥大が極端な場合には鼻気道が狭くなり、鼻気道が困難になると必然的に「口呼吸」を誘発します。これが慢性化して長期間続くと、鼻呼吸が可能であるにもかかわらず口呼吸が習慣となってしまいます。

「アデノイド顔貌」とは、このように口呼吸が習慣となると結果的に開口状態が続くことから、

臼歯が過挺出となって咬合が変化し、下顎が後方回転して面長で顎から頸のくびれの少ない顔貌(顔つき)

になってしまうことです。また、睡眠時に舌根沈下が起きやすい傾向もあり、睡眠障害の影響から寝不足の

目つきなどの表情も含め、顔全体に締まりがない典型的な顔貌となることを指します。

9つ目以降ですが、口腔周囲筋は表情筋とも関連することから、「表情が乏しい」などの印象に影響します。「咀嚼・嚥下障害」は高齢者の問題になっていますが、若年者からこれらの問題が存在することについては、もっと重要視されるべきです。また、発音に唇や舌などが影響することはよく知られています。

一般歯科治療においても入れ歯(床義歯)の不安定や歯の病的移動、前歯の着色、舌痛症、ドライマウス、

歯ぎしりや顎関節症などに関連するため注目されています。

 

口腔習癖とは?

不正咬合の原因になり得る口腔習癖の一覧を記します。こうした行為のすべてが必ずしも不正咬合を誘発するというわけではありませんが、その行為の様相、力の強さや頻度、習癖を行う期間の長さなどによっては不正咬合の原因となることがあります。

弄指癖(吸指癖、手指吸引癖、拇指吸引癖)

いわゆる「指しゃぶり」です。典型的な親指の指しゃぶりは「拇指吸引癖」といいます。

親指以外にも人差し指やその他数本の指によることもあります。

胎児や乳幼児期の指しゃぶりは生理的な現象であり、一般的には4,5歳頃までにほとんど

自然消失するといわれていますが、乳歯列期でも指のしゃぶり方、吸引の強さ、頻度、期間によって、

これが歯を動かす力として働くと乳歯列の前歯にも開咬や上顎前突などの不正咬合がみられることが

あります。しかしながら永久歯が萌出する前、つまり乳歯列期中にやめられれば、その後の永久歯列の

発育には重大な影響を及ぼすことが少ないとされています。

一方で、永久歯が生えはじめた混合歯列期以降も続く指しゃぶりは、もはや幼児期の生理的な現象ではなく、また永久歯列の咬合と発育にも影響を与えるのでやめさせる必要がある好ましくない習癖と捉え、

これを「口腔習癖」としています。

指しゃぶりをやめさせるのに適しているのは乳歯列期であるというのがポイントです。ちなみに、通常は

指しゃぶりによって個々の歯の位置異常への直接的な関係は少ないとされています。

ただし、開口というような、前歯のかみ合わせ異常に繋がります。

さて、このような習癖ですが、やめさせるには注意が必要です。無理にやめさせたことで別な好ましくない

行動、たとえば自分の髪をかきむしって抜いてしまうというような代償的なほかの行動を引き起こすことに

つながることがありますので、指導には十分注意を払う必要があります。

 

口腔習癖の種類

○弄指癖(吸指癖、手指吸引癖、拇指吸引癖)

○弄舌癖(舌癖、舌突出癖、咬舌癖、吸舌癖)

○弄唇癖(咬唇癖、吸唇癖)

○口呼吸

○異常嚥下癖

○頬杖、睡眠態癖

○その他(毛布、タオル、玩具、鉛筆、爪かみなど)があげれます。

これらは、早期にご家族に見つけて頂き、お話の通じる月齢になった時に何度も説明し

正していくことをお勧めしています。

 

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