【虫歯になりにくいお菓子】キシリトールをご紹介!
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カテゴリ: 小児歯科 虫歯・歯周病ケア
- 子供が甘いお菓子を欲しがる
- つい、甘いものを食べがちになる
- 勉強中に飴を舐めている
など、甘いお菓子を間食に食べていませんか?
甘いお菓子の種類も多く美味しいので、子供から大人までみなさん好きなのではないでしょうか?
口寂しくなると、飴やガムなど何か口にしておきたくなりますよね。
しかし、「甘いものは虫歯になりやすい」と聞いたことはありませんか?
甘いものは食べたいけど、虫歯にはなりたくない!という方がほとんどだと思います。
実際、甘いものは虫歯になりやすいですが、甘いもの=虫歯になる というわけではありません。
- なぜ、甘いものは虫歯になるの?
- キシリトールとは?
- キシリトールの取り入れ方
について、順にお話ししていきます。
ぜひ最後まで見ていただいて、普段の生活に取り入れていただけると嬉しいです。
なぜ、甘いものは虫歯になるの?
虫歯になりにくいお菓子のお話しをする前に、そもそも「なぜ、虫歯になるの?」というところからお話ししていきますね。
虫歯は、
- 歯の質(虫歯のなりやすさ)
- 虫歯菌がいること
- 糖分(虫歯菌の栄養)
- 時間(ダラダラ食い)
の4つが虫歯をつくる原因になると言われています。
歯の質
歯の質は生まれもったものになります。
「エナメル質形成不全症」など生まれつき歯の質が弱い方もいらっしゃいます。
まずは、自分の歯が健康的なのか、何か歯の質が弱く気をつけておくべきなのか、知っておきましょう。
虫歯菌
虫歯菌は3歳までに定着すると言われています。それまでの期間に感染・定着せず、虫歯菌がいない方や虫歯菌が少ない方も稀にいらっしゃいます。
しかし、ほとんどの方が虫歯菌をもっています。
この虫歯菌がどのくらいいるのか、虫歯になりやすいのかを調べることができます。
自分のお口の中の細菌について知っておくことで、より気をつけることができるのではないでしょうか?
歯医者でできる検査キットなどもございますので、かかりつけの歯医者でご相談ください。
糖分
甘いもの=虫歯になる というわけではありませんが、糖は虫歯菌の栄養になります。
ご飯などにも糖は含まれていますが、
など、甘いものに含まれる糖(砂糖など)の量は多く、より虫歯になりやすいと言われています。
なぜ、虫歯になるのかと言うと…
虫歯菌であるミュータンス菌などの細菌が食べ物に含まれている糖を代謝して歯の表面にネバネバの住みか(バイオフィルム)をつくっていきます。
糖の中でも「砂糖」「スクロース」「ショ糖」などとも呼ばれる「ブドウ糖と果糖がくっついたもの」がバイオフィルムをつくります。
このバイオフィルムに細菌が住み着き、糖を食べ酸を出し虫歯をつくっていきます。
住みかのない虫歯菌と比べると住みかのある虫歯菌の方が虫歯をつくりやすいため注意しておかないといけません!
そのため、虫歯にならないようにするには糖の中でも「砂糖」に気をつけておく必要があります。
時間
口の中にずっとものがある状態ですと虫歯になりやすくなります。
そのため、歯磨きをすることはとっても大切です!ですが、歯磨きをするだけでは虫歯を防ぐことは出来ません。
一番大切なのは、食べ物の選び方と食べ方を正しく身につける事です。
- 同じ砂糖が入った食べ物でも、虫歯になりやすいかどうか少し考える
この3つに気をつけて生活をしてみると、虫歯になりにくい生活習慣が身に付いてきます。
とはいえ、虫歯のなりやすさは個人差があります。
下記で詳しくご紹介しているので、参考にしてみてくださいね。
»【簡単検査】虫歯のなりやすさは、個人差があるんです!
お菓子が虫歯を引き起こしやすいかどうか、これを【う蝕誘発能】と呼びます。
砂糖が入っていなくても、炭水化物が長くお口の中に残りやすいものは、う蝕誘発能が高く高い程、虫歯をつくりやすいと言われています。
キシリトールとは?
キシリトールという言葉を多くの方は、聞き覚えがあるかと思います。
キシリトールは日本でも既にポピュラーな虫歯予防甘味料です。天然に存在する甘味料のひとつで、糖アルコールに分類されています。
ガムやグミなどに使われているキシリトールは、とうもろこしの髭やシラカバなどから作られていることはご存知でしたか?
キシリトールの特徴として
- 砂糖と同じくらい甘いのにカロリーが砂糖よりも4割程低い
- 体内で代謝される際にインスリンを必要としない
このような特徴があるので、栄養管理やダイエットにとっても人気な甘味料と言われています。
そんなキシリトールですが、歯にも効果が期待されています!
キシリトールは虫歯菌の大好きな砂糖を含んでいないので、虫歯菌が活動的になることはありません。
キシリトールは、歯の石灰化を促進し、歯を丈夫にする効果があります。
また、キシリトール入りのガムを噛むと唾液腺が刺激されて唾液が沢山分泌されるので、お口の中の歯に悪い酸性の環境が改善されると言われています。
これは糖アルコール類に共通した特徴で、キシリトールだけではなく、ソルビトール・マンニトールなどの糖アルコールも虫歯を誘発することはありません。
キシリトールを取り入れてみよう!
砂糖が沢山入っているからと、チョコレートやケーキ・アイスクリーム・飴など「虫歯になるからと全部駄目!」と極端になっていませんか?
お子さんもいずれは独り立ちをして生きていかねければなりません。
「親の手を離れた時に初めて甘いお菓子の魅力を知る」というのでは困ってしまいます。
小学生・中学生・高校生になってからの生活習慣は、こどもの間の生活によって決まってきます。
全てをダメにするのではなく、
- 甘いお菓子をキシリトールに変えてみる
- 食後にキシリトールを取る
など、キシリトールを普段の生活の中に取り入れ、虫歯予防や虫歯リスクを下げることを小さいうちから習慣化しておくと良いでしょう。
虫歯予防で使用するキシリトールのほとんどは、ガムのことが多いです。
しかし、小さなお子さんは上手にガムを噛めなかったり、飲み込んでしまう危険性もあります。2歳くらいまでは、ガムではなくラムネやグミなどが良いでしょう!
キシリトールがなるべくお口の中にあると効果的です。ラムネの場合は、噛むのではなく舐めるようにして食べましょう。
毎日続けると効果も大きいので、一日に3回食後にキシリトールを習慣化していくことをおすすめします。
歯磨き前、歯磨きの後どちらでも大丈夫です!お口がきれいにケア出来て、虫歯予防などの効果も期待できます。
一度に沢山のキシリトールを摂取すると、お腹がゆるくなることがありますが、通常量の摂取量であれば、心配はありません。
現在では、キシリトール配合チョコレートやサイダー、スルメなどもあるようです。
ただ、気をつけたいのがキシリトールも含まれているけれど砂糖も入っている食品もあります。
キシリトールなどの代用甘味料だけのものを選ばないと虫歯になってしまいますので注意しておいてください。
キシリトールは、お子さんだけではなく成人の方にも効果があるものですので、是非多くの方に試してみていただきたいです。
虫歯にならないようにしよう!
虫歯になりにくいお菓子の代表として「キシリトール」をご紹介しました。
キシリトールは、代用甘味料で甘いですが虫歯菌の栄養にならず、虫歯をつくる原因になりません。
普段、砂糖などの甘いお菓子を買わないようにしていても、子どもの成長とともに甘いものを知り好んでいくことが多いです。
全てをダメと制限するのではなく、キシリトールを活用し、虫歯にならないように工夫していきましょう!
上手に食生活を改善し、虫歯にならないような習慣を作っていくことが大切です。
そして、食べるものだけでなく、食事の”食べ方(時間)”も気をつけておきましょうね。だらだらと長い時間食事をすると虫歯のリスクは高まるので要注意!です。
歯磨きや歯医者でのクリーニングで口の中をキレイにしておき、虫歯にならない環境を整えていくことも大切です。
虫歯予防にはキシリトールだけでなく、フッ素の有効活用方法などもございます。気になる方は、下記を参考にしてみてください。
»【フッ素を有効活用】虫歯の原因と予防方法を解説します