【歯の神経】研究の歴史は110年前から!歯髄診断の歩みを解説します | 浦和もちまる歯科・矯正歯科クリニック

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【歯の神経】研究の歴史は110年前から!歯髄診断の歩みを解説します

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カテゴリ: 歯科コラム

トリートメントコーディネーターの仲村です。

 

今回は、歯の神経の診断の歴史についてお話させていただきます。

歯の神経はいつから治療され始めたのか、どんな研究がされたのでしょうか?

偉人の方々の研究のおかげで今のわたし達の歯の治療が可能になっています。

先人の方々の努力に日々感謝ですね。

 

歯髄診断の歴史

歯の痛みの中でも、歯髄の痛みは、1851年に初めて歯の形態学的研究が開始された頃より、なんとなく関連性が示唆されました。

歯髄の研究は、まだ、110年くらいしか経過していないのです。

また、歯髄の研究は約30億年も以前に生物が誕生し、数100万年前に人類がこの世に出現されたとしています。

これらの気の遠くなるような生物の進比較すると、ここ役100年間の学問の発展は驚異的です。

むしろ、病的現象とすら考えられることができます。

100年前の人々が空には飛行機が、海には潜水艦が、月や星に行って帰ってくること、数字を押すだけであらゆる計算や図案まで勝手に行えるコンピューター、Åまで観察できる電子顕微鏡、レーザー光線の各分野への応用、いずれも想像していた人がいたとしても、たった100年で実現するとは考えも及びませんでした。

 

歯髄の診断に関しても、1885年Arkoryの2000例に及ぶ研究などがありますが、1871年にVirchowの細胞病理学説が発表され、次いで、1878年Hueterにより細菌仮設などが発表され、近代病理学、細胞学の夜明けが、やっと始まったばかりで、炎症理論も不完全なため、2000例に及ぶ研究も、有意義な価値を見出すことは中々できませんでした。

 

その後Miller、Romer、Wolkhof達の報告もありますが、1910年Fisherは、純病理解剖学的見地より歯髄疾患を分類し、さらに疾患には移行型があることまで言及し注目を浴びました。

同年有名なHistamineについての発表が、BargerとDaleによって行われました。いつの時代でも同じですが、当時の流行にしたがって、歯髄疾患も純病理学的に細かく分類されて過ぎて臨床に使用がすることができない状態となりました。

そこで、1912年Pickert,1913年Kantrowicz、1915年Buchar-lnglisらは整理して臨床的歯髄診断法を考えました。

しかし、十分なものではありませんでした。

1923年歯髄炎が細菌感染によって起こることが初めて報告され、歯髄疾患の原因についても次第に明らかにされるようになりました。1927年には、急性歯髄炎を一部性、全部性、化膿性に、慢性歯髄炎を単純性、増殖性壊疸とに分類し、臨床的歯髄診断名の雛形ができました。

しかし、臨床的に診断した病名と病理組織学的に診断した病名の一致率は悪く、歯髄診断は不可能とさえいわれたが、RebelやBlastersは可能であると主張していました。

Eulerらは化膿性歯髄は問診、視診、打診、温度診により比較的良く的中すると述べています。

Grethは1933年500例の歯髄疾患を、臨床所見に基いて歯髄充血、急性、慢性、に分類したところが、潰瘍性が94.6%、肉芽性88.2%、急性全部性化膿性55.5%、慢性閉鎖性27.8%、急性全部性漿液性6.3%という的中率だったと報告し、疾患によって的中率が良いが、悪い場合はどうしようもなく平均の的中率は38.1%であり、愕然としたとのこでした。

 

Grethの研究後、16年間注目に値する研究報告もなく経過しました。

1949年にPraderが血液像による歯髄診断法を提唱して注目されたが、無麻酔下で血液を採集するなどの欠点もあり、実際に応用されるには問題が多くありました。1955年には、電気抵抗値測定法により、う窩と歯髄腔とのインピーダンスを測定し、その値によって急性化膿性歯髄炎を鑑別診断します。

従来とは異なった審査法を導入した。この診断法は、その後、病理組織学的に歯髄疾患の診断法とともに検討され的中率が高いことが再確認された。これらの方法とGrossmanの診断表を併用して行った臨床診断の的中率は、歯髄充血で31.3%、急性全部性漿液歯髄炎70.6%、急性化膿性歯髄炎85.1%、慢性潰瘍性歯髄炎で90.0%、慢性増殖性歯髄炎100%であった。

1933年のGrethの報告した的中率に比較すると、格段の的中率の上昇となりました。しかし、歯髄充血と慢性閉鎖性歯髄炎の的中率は低かった。

 

そこで、これらの鑑別診断法の開発に全力をあげることになりました。

1956年歯の表面に電気刺激を加えて、適応異数を測定して歯髄診断を行ったり、1962年には同じように電気刺激法によって融合周波数を測定して歯髄の診断を試みて報告していました。

 

これらの現象より歯髄神経の興奮性変化を電気生理学的に鑑別できるのではないかと考え、列短形波電流を刺激電流として用いて実験を行った結果、刺激持続時間および、刺激発数を一定として、刺激持続時間を段階的に増大していくと、闘値は増大するが、延長するにつれて闘値が下降することを見出した。

これらの現象を病理組織学的に確認し、正常歯髄の診断に有効であると報告しました。しかし、誘発痛の起きない症例があったり、装置が複雑などの欠点もあります。

 

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